お気持ちのお気持ち

長くなってしまった。ご存じの通り、私の前ジャンルってアクタージュなんですよ。なんなら「前」という自認ではなく、現役並行ジャンルだと思っている。

皆さまご承知おきとは思いますが、アクタージュといえば原作者マツキタツヤ氏が逮捕され打ち切りになった作品ですね。

作品の良し悪しとか何が優れているとかそういう難しい言語化って出来ないんですが(好きなものを好きって語るのって難しいね。そこに『推し』という存在が加わると「本当にその作品が好きなのか?キャラクターだけではなく?」という疑問が出てきてしまうね)とにかく好きだったんですよ。
ジャンプ(当時は電子版を定期購読しておらず、月曜日に紙で買っていた)は何があろうと先頭から読む派なのですが、アクタだけは我慢出来ずに最初から読んでいた。
デスアイランド編あたりで「私はこれ好きだけど打ち切られないかな」とか不安になっていたし、銀河鉄道の夜編で完全に心を鷲掴みにされまして。
本誌で読んでいた時には長くて飽きるなと思っていた羅刹女編も、単行本で一気に読んだらめちゃくちゃ面白くて、これからだって時にあれじゃないですか。
何が悪いかっていえばもちろんマツキで、今件に関してはマツキ以外悪くないし他全員被害者ですけど。

逮捕報道出て即打ち切り絶版単行本回収した集英社は、今の小学館の対応を見ていると間違ってなかったなって思いましたね。
そりゃさ、あの結果ですし不仲説とか色々あったし、アクタージュの続きがこの世に出てくる可能性なんて絶対ないって知ってましたよ。
魔男のイチの登場により、その芽が完全に摘まれたことも理解してるけど、「続きがどうなってたのか知りたかったなぁ」ってぼやくのは自由じゃないですか。
もちろん、そこに被害者を責める気持ちは1ミリもないし、少しでもその可能性があるなら続きなんてあってはいけないと思う。
それを踏まえた上での話ですよ。
多分マツキがオンラインサロンかなんかで「アクタージュの今後をお話しします」とか言うたら課金しちゃいそうなレベルではあるんですよ。

果たして本当にアクタージュが好きなのか、二次創作をして作り上げた都合の良い「アクタージュ」が好きなのかわからないまま、5年もやらせて頂いてるんでね……。これはまだ答えは出ていない。出すべきものでもないだろうし、日によって答えが変わってくると思う。

で、先週駆け抜けていったセンセーショナルな話題があるじゃないですか。
そこで何故かみんなマツキを槍玉に挙げるん……。
小学館の対応と集英社の対応を比較して好き勝手言いたい(群衆はいつだって刺激を求めるからね)のはわかるんですけど、言っても仕方ないから言わないだけで(割と言ってる)私って案外マツキに対するクソデカ感情を抱えてるんですよ(多分みんな気付いてるよ)
そんな状況で、マツキのことをよく知らない奴らが好き勝手言いやがって!みたいな気持ちが強く現れ(マジでこの感情何?恋?)(親心では?)この時点でちょっと駄目そうだなって思いました、私のメンタルが。

今回に関しては全然関係なく、年明け以降体調を崩した時にめちゃくちゃ寒くて何も出来ないまま普通に生きてるだけなのに1月2月とメンタルがおしまいで、でも暖かくなってきたし、いっぱい遊んで元気になったし冬の情緒不安を取り戻そう!と思っていた矢先。

マツキお前何しとったん。

マツキ自身がしろ先生を左門くんのアカウントからネットナンパして拾ってきた、というのは有名な話なので、DMから話が繋がることもあると思うよ。
そもそも、マツキクラス(週刊連載で安定したネームを作れる原作者)を欲しがる弱小出版社は多いでしょってずっと思ってたし。
まさかそれが小学館とは思いませんでしたけどね。

ドサクサで公表しましたけど、隠し通せるなら一生隠して欲しかったしこんな風になるなら最初からマツキ名義でいて欲しかった。
インターネットで言われてるありとあらゆる可能性はほぼ全部目に入ったと思うんですけど、それに対して同意見もあれば歯茎を剥き出して反論したくなることもあるんですけど、まぁ……言っても私が感情のリソースを使って疲れるだけだし、またなんかワーワー言ってるなこのお気持ち表明マシンってなるだけじゃないですか。
だからマツキそのものには触れずにおこうと思うんですけど。

ジャンプ以外の漫画をほとんど読まないから、突然マンガワンを知るはずもなく(存在も初めて知った)くだんのマツキ原作の漫画も初めて知りました。

それをね、読むっていうことの賛否とかね、もう細かいことは考えられないのよ面倒臭いから。
だって私多分マツキのことめちゃくちゃ好きだもん。
更新を停止しただけで試し読みは出来るから1話だけ読みました。次の瞬間、電子版を買っている自分がいました。
「マツキ」という先入観があるから面白いのか、「マツキ」という人物について思い入れがあるから枠外のことを想像してしまうのか、アクタージュの記憶があるからどちらとも決められないまま、発売されている2巻まで読みました。

結論からいってめちゃくちゃ面白かったです。
マツキって知ってるからだろうけど、「あー、これマツキっぽいなぁ」っていうのが随所に感じられた。
一応この作品については引っ張ってきた経緯はさておき、「更生」という点での禊は済んだ状態からスタートしているので、多分「面白い」と作品を褒めることは罪ではないはず。
ただ昨今の情勢を鑑みて、また未完で終わりそうだなっていう気持ちがすごい。

なんだろう、マツキが逮捕されたことは自業自得だから諦めもつくけど、今回は二次被害的な側面もあるし、面白かったのに誰にも薦めることが出来ず(私は本来好きなものは人に紹介したいタイプ)連載継続も危ぶまれるってなんか……ね。

頼むマツキ、私は穏やかに生きていたいからなんか成仏してくれ。でも今回は巻き込まれ事故みたいなもんだね。多分これでまた自分のしたこと(自身の逮捕の方な)の大きさに気付いたね。

本当に成仏出来ないのは、あの日読んだ漫画の幻影を追い求めている亡霊の方なのである。

ていうかさ、インターネットの自称ご意見番や冷笑ピープルや逆張り君たちより誰よりも、私は少しくらいならお気持ち表明しても許されるやろ知らんけど。